導入事例

融資クラウドプラットフォーム 北國銀行 様

北國銀行 様

契約業務の合理化のために「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入した結果、住宅ローン契約者のほぼ100%が電子契約を利用しています。

 

株式会社北國銀行
オペレーション部 オペレーション企画グループ長 山田 泰輔様(右)
オペレーション部 オペレーション企画グループ マネージャー 馬場 末弘様(左)
オペレーション部 オペレーション企画グループ 能 瑛子様(中)

北國銀行は、石川県に本店を置く地方銀行であり、北國フィナンシャルホールディングスグループの銀行機能を担う会社です。業務の合理化を進める中でセイコーソリューションズの電子契約サービス「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入し、住宅ローンでの電子契約サービスを実現しました。導入の経緯と導入効果について、北國銀行 オペレーション部 オペレーション企画グループ長、山田泰輔様、同グループマネージャー 馬場末弘様、同グループ 能 瑛子様にお話を伺いました。

課題

  • 事務革命として銀行業務の効率化に取り組む。
  • 契約業務についても効率化が必要。
  • 電子契約の早期稼働を見込みたい。

導入効果

  • 住宅ローン契約者のほぼ100%が電子契約サービスを活用。
  • 事務の合理化につながり、時間的な生産性が向上。
  • あらゆる契約書、申込書の電子契約に取り組む。

1. 【導入の背景】 顧客起点で生産性の高い銀行事務を企画していく

─ セイコーソリューションズの電子契約サービス「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入された背景について教えてください。

北國銀行では、10年以上前から生産性向上を進めるプロジェクトが始動しており、ペーパーレスや事務のセンター集中などに継続的に取り組んでいました。そして2017年から、顧客目線を起点とした、顧客の利便性向上と手続きの簡素化・迅速化によりさらなる生産性向上を実現する「事務革命」プロジェクトがスタートしました。

このプロジェクトでは、①「ストレス」ゼロ(シンプルで分かりやすい)、②「ペーパー」ゼロ(書かせない、もらわない)、③「リードタイム」ゼロ(待たせない、いつでも、どこでも)、という3つの方針を打ち出して、あらゆる銀行事務をゼロベースで見直すことを行いました。

私たちが所属する部署は以前「事務統括課」という名前で、事務を統括する部署というイメージがありましたが、より顧客起点で、より生産性の高い事務を企画し続けることが自部署の使命という意味で、約2年前に現在の「オペレーション企画グループ」という部署名になっています。

北國銀行本店
北國銀行本店

2.【導入の経緯】住宅ローンから始めて順次拡大

─ 「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入された経緯を教えてください。

銀行事務というと固い印象があると思いますが、お客さまのお金に関する事務ですので、しっかりと確認をしながら行っているのは事実です。事務革命は、事務をゼロベースで見直しし、お客様が最小限の手続きで済むような事務フローを構築することで、銀行事務をできるだけ省力化していこうというプロジェクトでした。

いろいろな業務について検討していく中で出てきたのが、銀行業務の一つである契約の締結です。契約業務についても、効率化、ペーパーレスの観点から検討し、当然の流れとして電子契約が出てきました。具体的に検討を始めたのは2018年です。

─ どのような業務で電子契約を活用しようと思われたのですか。

銀行業務にはいろいろな契約の締結がありますが、法人との契約に関しては電子とする際には整理すべき課題が多く時間がかかる見込みでしたので、整理しやすいと考えられる、個人のお客様が対象の住宅ローンのローン契約(金銭消費貸借契約)をまず対象として取り組むこととなりました。もちろん最終ゴールはすべての契約を電子契約に持っていくことですが、一気にすべてやろうとしたら時間がかかりますし、業務への影響が大きいので、まずは住宅ローンから始めて、順次拡大していく方法を採りました。

電子契約システム導入の検討を開始し、どの会社とパートナーを組んで進めようか調べたところ、当時はセイコーソリューションズともう1社しかありませんでした。そこで2社に声をかけて、資料、見積りなどをいただき、比較検討した結果、セイコーソリューションズの電子契約サービス「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」の導入を決めました。

「まず住宅ローンから電子契約に着手しました」と、山田泰輔様
「まず住宅ローンから電子契約に着手しました」と、山田泰輔様

3.【導入の決め手】 早期に稼働が見込めることがポイント

─ 「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入した決め手はどこにあったのでしょうか。

決定の理由は、コスト面と早期に稼働が見込めるという2点が重要なポイントでした。
セイコーソリューションズにはタイムスタンプの実績とノウハウ、そして電子契約サービスの導入実績も豊富でした。また、昔から時計のSEIKOとしてのネームバリューもありますので、安心して依頼できたと思います。

─ 2019年9月2日より住宅ローンの電子契約がスタートしましたが、決定から導入まではスムーズに進んだのでしょうか。

2019年2月の経営会議で「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」の導入が正式決定しましたので、導入開発期間は約半年ですね。比較的スムーズに進んだと思います。
ただ、契約業務としては、紙で行っていたものが電子契約に変わりますので、業務フローにも変更があります。せっかく導入する電子契約サービスが使われないのではもったいないので、行内での周知には力を入れていました。また、業務マニュアルも電子契約サービスの内容を盛り込んだものを作成し、契約業務の電子化に対応する準備を進めました。

─ 実際に契約業務を行う行員の皆さんの反応はいかがでしたか。

やはり新しいもの、特に新しいシステムにふれることに対して、難しいのではないかと抵抗がある方もいたようです。ただ、事前にマニュアルも整備していましたので、1回電子契約サービスを扱ってみると非常に便利になったという声が多かったようです。お客様の負担も減りますので、喜んでいただけたと思います。

住宅ローンの申込に関しては、すでにWebサイトから申込ができるようになっていました。契約書の部分を電子化することで、すべて電子上で完結できるようになりました。

「行内での周知には力を入れました」と馬場末弘様
「行内での周知には力を入れました」と馬場末弘様

4 .【導入の効果】 住宅ローン契約のほぼ100%が電子契約に

─ セイコーソリューションズの電子契約サービス「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」の導入効果を教えてください。 「事務の合理化で時間的な生産性が向上しました」と能 瑛子様

1.住宅顧客メリットにより、ローン契約のほぼ100%が電子契約になった。
電子契約ではお客様は印鑑の用意が不要となるだけでなく、収入印紙の負担もなくなるため、事務負担、コスト面ともにお客様に喜んでいただいています。システム障害などの対応のために紙での契約方式も残していますが、前述のメリットのため、今ではほぼ100%の住宅ローン契約を電子契約で行っています。
 

2.契約にまつわる事務業務が合理化できた。
紙の契約書の場合、準備として契約書を印刷する必要がありましたが、電子契約では不要となりました。契約締結後の事務として、紙の場合、お客様に判子を捺印していただいた契約書を上席に回して確認してもらい、その後で当行のセンターに送るという業務がありましたが、それら業務はなくなり、事務の合理化につながり、生産性が向上しています。

「事務の合理化で時間的な生産性が向上しました」と能 瑛子様
「事務の合理化で時間的な生産性が向上しました」と能 瑛子様
北國銀行・住宅ローンのホームページ 北國銀行・住宅ローンのホームページ
北國銀行・住宅ローンのホームページ

5.【今後の期待】あらゆる契約書、申込書を電子契約に

─ セイコーソリューションズの電子契約サービス「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」の今後の活用予定を教えてください。

現在、セイコーソリューションズと一緒にプロジェクトを進めています。内容としては他の業務の契約書に関しても電子化していこうというものです。現在は個人向けの住宅ローンで電子契約を導入していますが、法人向けの事業性融資の契約書などへの拡大を考えています。さらに融資に限らず、金融商品の投資信託の申込やキャッシュカード、デビットカード、クレジットカードなど、お客様からいただくあらゆる契約書、申込書を電子契約で行うべく進めています。

すべてが一度にできるかはわかりませんが、徐々に拡大していって、最終的には銀行業務全般、グループ会社も含めたお客様との契約締結について電子契約でやっていきたいと計画しています。

電子化によりお客様と直接対面する機会は減りますが、最初の交渉部分、提案や打合せが必要な部分については、しっかりと対面で実施し、意志確認も行い、その上で事務的な手続きに関しては電子化で合理化し、お客様も当社も事務的な負担を減らす方向にしていきたいと考えています。

─ セイコーソリューションズ並びにセイコーソリューションズの電子契約サービス「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」への期待、リクエストなどありましたらお聞かせください。

現在進めているプロジェクトに関しては、こちらからのいろいろなカスタマイズの要望対して、非常に前向きに検討してくださいますし、親身になって相談に対応してくださると感じています。

他社の事例などの情報提供や新たなご提案については、現在もいただいていますが、引き続きお願いいたします。

北國銀行様、
本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

お客様プロフィール

○北國銀行
URL:https://www.hokkokubank.co.jp

※ 取材日時 2022年9月

関連サービス

お問い合わせ

製品・サービスへのお問い合わせ、見積もりはこちら

mailお問い合わせ