導入事例

融資クラウドプラットフォーム(電子契約) 十六銀行 様

十六銀行 様

 

受付システムとの相性を検討して「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入。
住宅ローンの金銭消費貸借契約書の8割が電子契約になりました。

 

十六銀行 リテール営業部 個人ローングループ 課長代理 山口 信介様

十六銀行は第十六国立銀行として1877年10月の創業以来、長い期間にわたり、常に地域の皆さまとともに歩んでいます。預金額6兆2447億円(2022年3月現在)は、東海3県に本店を置く地方銀行の中では1位の預金額となっています。2021年10月には株式会社十六フィナンシャルグループを設立し、持株会社体制に移行しました。セイコーソリューションズの「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入し、住宅ローンで電子契約を実現した経緯と導入効果について、十六銀行 リテール営業部 個人ローングループ 課長代理 山口 信介様にお話を伺いました。

課題

  • 社内の合理化、銀行業務の効率化を進めていきたい。
  • お客さまの利便性を高められる取り組みとして住宅ローンの電子契約を検討
  • 受付システムとの相性を重視して選定。

導入効果

  • 住宅ローンの金銭消費貸借契約の8割が電子契約に。
  • お客さまの印紙税負担軽減に。
  • 契約にまつわる業務の効率化につながる。

1. 【導入の背景】 十六銀行について

── 十六銀行について教えてください。

十六銀行は、もともと第十六国立銀行として1877年10月に創業しました。創業以来、長い期間にわたり、常に地域の皆さまとともに歩んでいます。岐阜県、愛知県、三重県の一部を地盤として、本支店149ヵ店、出張所12ヵ所、ローンサービスセンター16ヵ所を展開し、東海地区では預金額6兆2447億円(2022年3月現在)で、東海3県に本店を置く地方銀行の中では1位の預金額となっています。

コロナ禍の影響もあり、ここ数年の環境変化は著しく、社会全体が大きく変わりつつあります。銀行を取り巻く経営環境についても、デジタル化の進展や異業種の参入など急速に変化しており、これらに対応するために、銀行自身も変革を求められています。
2021年10月には株式会社十六フィナンシャルグループを設立し、持株会社体制に移行しました。グループの経営理念である「お客さま・地域の成長と豊かさの実現」に向けて、銀行の本業である金融業務の「深化」に努めるとともに、グループ全体のシナジーを発揮して、お客さまに最大限の付加価値を提供していきます。あわせて、地域の様々な活動、取組みにも積極的に関わり、持続可能な社会の実現に貢献していく考えです。

十六銀行の住宅ローンのホームページ
十六銀行の住宅ローンのホームページ

2.【導入の経緯】ローンの受付システムとの相性を重視

── セイコーソリューションズの「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入された背景について教えてください。

社内の合理化、銀行業務の効率化を進めるとともに、お客さまにとっての利便性を高められる取組みとして、住宅ローンの電子契約というテーマは以前から出ていました。本格的に検討を始めたのは2019年のことです。とはいえ最初は自分たちが勉強をするようなかたちで、セイコーソリューションズをはじめとするベンター各社から話を聞いたり、情報をもらい当行に合った電子契約について検討を進めました。

あるベンダーの電子契約システムを試用してみたこともあります。お客さまに公開するものではなく、内部で使い勝手を確認するものです。ただ、そのシステムはUIの部分がお客さまにとって使いやすいものではなく、試用だけにとどまりました。

その頃には、電子契約だけでなく、ローン申込のwebシステムとの融合が重要であることが分かってきました。web受付システムについても複数社からの提案を検討し、当行に適したシステムの導入を進めることになりました。2020年から受付システムと電子契約の両方の検討を本格化させ、2020年秋から導入開発に進みました。

「電子契約と同時にローンの受付システムを検討していました」と、山口 信介様
「電子契約と同時にローンの受付システムを検討していました」と、山口 信介様

3.【導入の決め手】 先行事例があり、開発期間やコスト面のメリットを享受できる

── 「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」を導入された決め手を教えてください。

1.受付システムと連携した実績。
電子契約の検討を進める中で、受付システムの充実の必要性に気づきましたので、受付システムと電子契約システムの連携を重視しました。「融資クラウドプラットフォーム」としての導入事例も豊富にあったことが導入の決め手になりました。

2.時間面・コスト面のメリットがある。
仮に優れた電子契約システムがあったとしても、受付システムとの連携がスムーズにいかなければ開発時間もかかりますし、追加の開発コストの心配もしなければなりません。すでに受付システムとの連携が取れている電子契約システムを導入することで、開発期間やコスト面のメリットを享受できると考えて導入を決めました。

「受付システムと電子契約システムの連携を重視しました」と山口 信介様
「受付システムと電子契約システムの連携を重視しました」と山口 信介様

── 「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」の導入はスムーズに進みましたか。

導入開発をスタートしたのは2020年秋でしたので、その年春からのコロナ禍で開発に関わる打ち合わせはすべてオンラインでした。オンラインのみでもそれほど違和感なく導入開発を進めることができました。
実際には当行との打ち合わせだけでなく、受付システムとのシステム連携など技術的な打ち合わせも別途実施してもらいました。それについては報告を受けるだけでしたので、こちらの負担もなく連携の開発が進んだのは、すでに実績があったことが大きいという印象でした。

UIについても、他の金融機関で導入された実例をいくつも拝見していましたので、特に違和感なく進めることができました。
そして2021年4月に受付システムと電子契約を同時にリリースしました。

4 .【導入の効果】 住宅ローンの金銭消費貸借契約書の8割が電子契約に

── 「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」の導入効果を教えてください。

1.住宅ローンの金銭消費貸借契約書の8割が電子契約に。
スタート当初は4割程度でしたが月毎に上昇し、半年後には7~8割になりました。現在では住宅ローンの金銭消費貸借契約の8割が電子契約となり、その割合をキープしています。この数字は思ったよりも高い数字ですが、銀行として電子契約を基本スタイルとして推奨してきましたので、その成果の表れと考えています。

2.お客様の印紙税負担の軽減。
住宅ローンの契約に際して紙の契約書を使用する場合、1000万円超の借入で2万円、5000万円超の場合は6万円の印紙税が必要になります。中にはご夫婦で住宅ローンを契約される場合もあり、その際は印紙税が倍になることもあります。電子契約にすることで、お客様の印紙税の負担はなくなります。
また、当行では電子契約の手数料として導入時に11,000円をいただくようにしましたが、それを差し引いてもお客様の負担が軽減されることは、喜んでいただけます。

3.契約にまつわる事務業務の効率化につながる。
手書きでの契約と比較すると間違いが少なくなったので、契約後のリカバリーは減りました。また、控え書類の発行がなくなりましたので、その手間と郵送コストが削減されました。以前は通帳もお預かりして、融資実行後に記帳して契約書控えとともに書留郵便でお客様宛お送りしていました。送付先を間違えることはできませんので、そのチェックの手間も少なくありません。契約書の控えがなくなりましたので、お客様から通帳をお預かりすることを省略できる取り扱いを導入し、効率化を図りました。

4.ローンサービスセンターがカバーしきれない地域でのWeb申し込み・電子契約が増加
当行ではローンサービスセンターを16ヵ所に設置していますが、地域によってはカバーしにくい場所もあります。その地域では住宅ローンのWeb申し込みが以前より増加しました。営業店の行員がご案内した結果だと思いますが、申込割合の増加は予想外の嬉しい導入効果です。

5.つなぎローンでも電子契約を導入。
住宅ローンそのものの電子契約に続き、住宅が完成するまでの間に建築業者に一部支払いを行うためのつなぎローンでも電子契約を導入しました。

十六銀行本店
十六銀行本店

5.【今後の期待】住宅ローンの他の契約書の電子化と非対面化の推進を予定

── 今後の活用予定などがありましたらお聞かせください。

2021年4月に電子契約と同時に導入した受付システムは、住宅ローンに加えてローン契約全体の受付ができるようにシステムを作成しました。例えばマイカーローンや教育ローン、カードローンなどに順次受付を拡大してきています。それにより、今までは店舗の窓口でローン契約を受け付けるスタイルから、Webで受け付けるスタイルに業務のやり方自体が変わってきています。現在では無担保ローンはWebで完結するかたちが主流となっています。その背景にはコロナ禍もあり、お客様のライフスタイルの変化もあると思います。昔は9時~15時の窓口が開いている時間に銀行に行くことが当たり前でしたが、今ではインターネットバンキングを含め、お客様が好きな時間に銀行サービスを利用するのが当たり前になっています。

住宅ローンの電子契約は金銭消費貸借契約だけですが、今後は他の契約書類も電子化に向けて取り組みを進めて、完全非対面を検討していきます。

── セイコーソリューションズ並びに「融資クラウドプラットフォーム(電子契約)」への期待、リクエストなどありましたらお聞かせください。

セイコーソリューションズの印象として、法令対応に関して進んでらっしゃるイメージがあります。そういった情報の共有や新しいソリューションに関するご提案など、引き続きよろしくお願いしたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

 
十六銀行様、
本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

お客様プロフィール

◎十六銀行
URL https://www.juroku.co.jp
※ 取材日時 2022年10月

関連サービス

お問い合わせ

製品・サービスへのお問い合わせ、見積もりはこちら

mailお問い合わせ