導入事例

Seiko Trustタイムスタンプ eviDaemon 株式会社 EDAHA 様

株式会社 EDAHA 様

 

電子契約・契約管理サービス「WAN-Sign」で電子締結処理されたデジタル文書が、「eviDaemon」でまとめて検証・延長が可能になりました。

 

株式会社 EDAHA
代表取締役 工学博士 黒瀬啓介様

 

株式会社 EDAHAは、2021年創業のベンチャー企業として、主に中小企業を対象にフロント業務とバックオフィス業務をシームレスに連携させた、商流一括DXシステムを開発・提供しています。そのシステムの中で電子契約を行えるようにし、電子署名とタイムスタンプによる改ざん防止、証拠能力の向上をおこなうために、セイコーソリューションズのデジタルエビデンス・ソリューション「eviDaemon(エビデモン)」を導入しました。導入の経緯と選定理由などについて、株式会社 EDAHA 代表取締役 工学博士 黒瀬啓介様にお話を伺いました。

課題

  • 商流一括DXシステム内で電子契約を行うために電子署名機能が必要。
  • 外部の電子署名サービスに接続せずに、自社システムと一体となって稼働するソリューションが最適。
  • 取引ごとの契約書締結が煩わしく、ユーザーによっては時間がかかる。

導入効果

  • 電子署名とタイムスタンプを付与することで、電子契約書の証拠能力向上に寄与できた。
  • システムと一体になって稼働することで、ユーザーインターフェイスを統一できた。
  • ユーザーに契約を交して業務を行うという啓発につながった。

1. 【導入の背景】 商流一括型DXシステムの一環として電子契約を行いたい

── 株式会社 EDAHAについて教えてください。

株式会社 EDAHAは、2021年創業のベンチャー企業として、主に中小企業を対象にしたシステムの開発・提供を行っています。大企業のように莫大な投資をして基幹システムを作ったりできない中小企業に、大企業並の基幹システムを安価に使ってほしいというところからスタートしました。

EDAHAシステムはフロント業務とバックオフィス業務をシームレスに連携させた、商流一括型DXシステムです。取引先と簡単につながり、案件を作成し、取引プロセスを効率的に進めることができます。具体的には、見積、注文・契約、納品・受領などの取引プロセスをオンラインで管理し、案件の進行状況に応じて自動的に請求・請求受けデータが作成されます。また、請求先リストや支払い先リストを通じて、支払い処理や入金確認も簡単に行えるようになっています。

このシステムを開発するベースとなったのは、2010年から行っている廃棄物の管理システムを提供する会社です。現在、全国約4000ヵ所の事業所にご利用いただいていますが、管理システムを提供していますので、自然とDX、業務効率化のご相談をいただく機会が増えました。そこで廃棄物の管理システム専門会社とは別に会社を立ち上げて、その声にお応えしていくことにしたのが株式会社 EDAHAです。

EDAHA システムのWebサイト
EDAHA システムのWebサイト

── 株式会社 EDAHAでは、セイコーソリューションズのデジタルエビデンス・ソリューション「eviDaemon」を導入し、活用されています。導入のきっかけを教えてください。

EDAHAシステムは商流一括型DXシステムとして、見積から注文・契約といった取引プロセスをオンラインで一括管理しています。その中で、中小企業の場合、時間や手間がかかるからといった理由でないがしろにされがちな契約についても、きちんと利活用してほしいと考えました。しかし、契約書ですからしっかりと証拠能力を有し、また改ざん等の恐れがないように、電子署名やタイムスタンプなどで担保する必要があります。そこで電子署名等に関連する機能をEDAHAシステム内に実装すべく、検討を始めました。

2.【導入の経緯】見積、発注に紐づく契約についてもきちんと利活用したい

── EDAHAシステムの開発にあたり、どのようなシステムをめざしたのですか。

EDAHAシステムの開発の原点になったのは、廃棄物の管理システムを提供している中で、廃棄物を排出する企業と処理する企業の中間に立ち、マッチングやオペレーション代行を行い、請求業務を取りまとめるサービスも行っていました。
4年ほど前になりますが、廃棄物を処理する企業からの請求書が月2000件を超えました。請求書をシステムに登録するだけなら簡単ですが、実際には見積書と単価、排出された廃棄物の数量が合っているのかをチェックしなければなりません。実は多いときには10人がかりで請求書のチェック業務を行っていました。本来、効率化してもらうためのシステムを作って提供している会社が、非効率な手作業のチェック業務に人手がかかっているようではダメなんです。
そこでこの請求書チェックをなくすために、2つのポイントで開発を進めました。1つ目のポイントは請求書を作らないことと、2つ目が照合チェックの必要がないシステムにしようというものでした。

中小企業向けのシステムの場合、見積書作成は見積書だけ、請求書作成は請求書だけといったように、工程ごとに、部門別にシステムが分れているものがほとんどです。会計システム系のものでも、それらのシステムは別々になっており、部門や工程をまたいだ場合、その整合性は人の手と目で確認しなければならないシステムがほとんどです。
こうしてシステムを一連のものとして開発し、提供していこうと考えました。それならば、見積、発注に紐づく契約についてもきちんと利活用できるようにしておきたいと考えたのです。

「コロナ禍でテレワークが一般化したことが、導入のきっかけです」と、黒瀬 啓介様
「コロナ禍でテレワークが一般化したことが、導入のきっかけです」と、黒瀬 啓介様

3.【導入の決め手】 EDAHAシステムの一連の処理として電子契約ができる

── EDAHAシステムに実装する電子署名に関連するサービスは、どのように選定されたのですか。

いくつかのサービスを検討しました。ただ、これはどのサービスでも同様だと思いますが、電子署名サービスといっても、自社で開発したものではなく、他社が開発したサービスを仕入れて自社のブランドで販売しているものもあります。
EDAHAシステムは当社の自社開発によるシステムですので、EDAHAシステムと一体になって使用できるサービスを求めていました。契約を結ぶ際もシステム内の一連の流れとして、電子契約を結べることがベストなのです。

セイコーソリューションズは、当社の開発パートナー企業が以前からお取引があり、その縁でデジタルエビデンス・ソリューション「eviDaemon」を紹介してもらいました。やはりサービスそのものを開発しているメーカーである部分に強く惹かれましたね。

「複数の要件とコストで比較検討しました」と黒瀬啓介様
「複数の要件とコストで比較検討しました」と黒瀬啓介様

── セイコーソリューションズの「eviDaemon」を導入された決め手を教えてください。

「eviDaemon」を含め3つのサービスを比較検討しました。他社のサービスは1つが自社開発ではなく、他社のサービスを再販するものでした。もう1つはサービスとしては評価できましたが、契約書に電子署名を付与する際に、EDAHAシステムの画面内ではなく、別にウインドが立ち上がり外部に接続する仕様でした。
やはりEDAHAシステムの画面内で一連の処理として電子契約の処理ができる点を高く評価して、セイコーソリューションズの「eviDaemon」の導入を決めました。

システム開発とはいえやはり企業間取引ですから、まったくの新規の取引先を選択するよりも、当社の取引先で実績があったり、信頼できる人物からの紹介といった要素は大切なポイントだと思います。セイコーソリューションズには、電子署名とタイムスタンプに関連するソリューションで豊富な実績を有している点、コスト面でも当社の立場を考慮したご提案をいただけましたので、導入する決断をしました。

4 .【導入の効果】 EDAHAシステムのユーザーを契約書の改ざんから守ってくれる

── EDAHAシステム内でシステムの一環として「eviDaemon」の運用を行っていますが、実際に運用された感想をお聞かせください。

「eviDaemon」はシステムとしてはなんの問題もなく、EDAHAシステムと一体となって稼働してくれています。現在、EDAHAシステムのユーザーはまだ100社程度ですが、そのほとんどがターゲットとしている中小企業です。
どちらかといえば、契約書をきちんと交すといった習慣がないままで、ビジネスを展開されている会社が多いと思います。EDAHAシステム内で電子契約を交すと、電子署名とタイムスタンプが付与されて、証拠能力を有し改ざんの心配がないことを知っていただくことで、もっと契約という行為が身近になってほしいと考えています。中小企業といってもコンプライアンスが求められる時代です。いち早くEDAHAシステム内できちんと契約を交して業務を行ってもらうことで、取引先との信頼感もまた違ってくるのではないでしょうか。

そんな中小企業間の取引において契約行為をあたり前のものにしてくれるのが、EDAHAシステムと一体となって運用されている「eviDaemon」です。「eviDaemon」は、契約書の証拠能力を向上し改ざんから守ってくれる信頼がおけるパートナーです。

5.【今後の期待】事業を拡大して行く中で新たなソリューションに期待

──今後の「eviDaemon」の活用予定、またセイコーソリューションズへの期待などがありましたらお教えください。

株式会社 EDAHAの事業領域は3つあります。1つが今までお話してきたEDAHAシステムです。もう2つ目がペイメント事業で、現在、世界的なクレジットカード会社であるアメックスと協業しています。企業間の決済業務は銀行送金が主流ですが、カード決済など多様な決済手段が採れるものです。もちろんEDAHAシステムと連携しており、ペイメント事業を利用することで決済業務における消し込み作業も自動化できるような仕組みとなっています。
3つ目はもともと環境系の仕事をしていましたので、CO2排出プラットフォームを作って、EDAHAシステムやペイメントと連携して、プラットフォーム上でCO2排出権のやり取りができるようなものを、ここ2~3年以内に作っていこうとしています。

こうした展開を考えて行く中で、「eviDaemon」を活用する部分も出てくると思いますし、また別のソリューションをセイコーソリューションズにご提供いただくことが出てくるかもしれません。今後、当社が事業を拡大して行く中で、必要になってくる、あるいは当社で活用できるソリューションについてのご提案にも期待していますし、ご相談にも乗っていただければと思います。

 

株式会社EDAHA様、
本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

お客様プロフィール

◎株式会社EDAHA
URL https://edaha.co.jp
※ 取材日時 2023年10月

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