導入事例

融資クラウドプラットフォーム 中国銀行 様

中国銀行 様

 

住宅ローンの電子契約率85%超を実現できたのは、
「融資クラウドプラットフォーム」導入のおかげです。

 

中国銀行
営業統括部 ライフプランサポートグループ 調査役  河内 俊宏様
営業統括部 ライフプランサポートグループ 田丸 康一様

中国銀行は昭和5年(1930年)の設立以来、「地域のお客さまに選ばれ信頼される銀行」を目指し、常に地域社会の皆さまとともに発展してきました。そして2022年10月3日に「株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ」を設立し、持株会社体制に移行しました。セイコーソリューションズの「融資クラウドプラットフォーム」を導入し、住宅ローンで電子契約を実現した経緯と導入効果について、中国銀行 営業統括部 ライフプランサポートグループ 調査役  河内 俊宏様、同部 田丸 康一様にお話を伺いました。

課題

  • 中期経営計画でもデジタル戦略の強化が謳われる。
  • 電子化によりペーパーレス化と業務効率化を図りたい。
  • 銀行業界で電子契約の機運が高まっていた。

導入効果

  • 住宅ローンの電子契約率が85%超。
  • 契約事務の効率化につながる。
  • 印紙代がなくなりお客様に喜ばれる。

1. 【導入の背景】 お客様の利便性の向上、銀行業務の効率化のために電子契約導入を検討

── 中国銀行について教えてください。

中国銀行は昭和5年の設立以来、常に地域社会の皆さまとともに発展してまいりました。これからも、豊かな未来を共創するためにお客さま本位の営業スタイルを貫き、「地域のお客さまに選ばれ信頼される銀行」を目指し、努力を続けていきます。
地域のお客さまから選ばれ信頼され続けるためには、自らが常に努力し、進化し続ける必要があります。そのために、行員一人ひとりが高い志を持ち、地域の皆さまとともに歩み、ともに考え、ともに悩み、そして未来を語り、「お客さまの夢を実現するパートナー」となれるよう取り組みを強化していきます。

また、2022年10月3日に「株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ」を設立し、持株会社体制に移行しました。グループ各社を、銀行の付帯業務から総合サービスのラインアップの一つと再定義し、グループシナジーを最大化していきます。

中国銀行の住宅ローンのホームページ
中国銀行の住宅ローンのホームページ

── セイコーソリューションズの「融資クラウドプラットフォーム」を導入された背景について教えてください。

2018年、2019年頃には、個人ローンの業界でもインターネットで契約まで行えるサービスが登場しており、地方銀行協会でも電子契約のセミナーを開催したり、電子契約導入の機運が高まってきていました。
当行の中期経営計画でもデジタル戦略の強化、ライフプランサポート活動の深化を謳っています。お客様の利便性向上、銀行業務の効率化をより一層推し進めていくために、当行でも電子契約導入の検討を開始しました。具体的に話が進み始めたのは2019年からでした。
 
電子契約を導入する商品の候補は、住宅ローン、住宅ローン以外の個人向けローン、そして事業性融資です。個人向けローンはすでに電子証明ではなく暗証番号認証を使いWEB上で契約する仕組みでスタートしていました。住宅ローンは印紙代が安定して発生し、電子契約になるとお客様の印紙代負担がなくなることから、住宅ローンでの電子契約を決めました。

2.【導入の経緯】機能とコストなどのバランスのよさに加え使用感のよさで導入を決める

── 「融資クラウドプラットフォーム」を導入された経緯を教えてください。

最初は2社に電子契約の話を聞きました。その中の1社のシステムがいいのではないかと考えていたところで、セイコーソリューションズの「融資クラウドプラットフォーム」の話をお聞きしました。
そこから2社を比較していきましたが、もう1社のシステムはややオーバースペックなシステムでした。当然コストも高額なものでした。当行のやり方を考えると、もう少し手軽に導入・運用できるシステムがいいのではないかと考えました。
 
また当時、ある銀行と個人ローン審査システムの共同開発を行っており、その銀行にはセイコーソリューションズの「融資クラウドプラットフォーム」が導入されていたので、情報交換もしやすいのではないかと考え、当行でも「融資クラウドプラットフォーム」を導入することに決めました。

「機能とコストなどのバランスのよさに加え使用感のよさで導入を決め手」と、河内 俊宏様
「機能とコストなどのバランスのよさに加え使用感のよさで導入を決め手」と、河内 俊宏様

── 「融資クラウドプラットフォーム」を導入された決め手を教えてください。

比較していたシステムはややオーバースペックなシステムであったのに対して、「融資クラウドプラットフォーム」は機能とコスト、ユーザインターフェイスに優れ使いやすい印象を受けました。当行行員だけでなくお客様も使用するシステムなので、機能とコストのバランスに加え使用感の良さという点も「融資クラウドプラットフォーム」を導入する決め手になったと記憶しています。

3.【導入の工夫】 導入開発と導入後の業務の効率化を考えシステム連携を行わない

── 「融資クラウドプラットフォーム」の導入開発で工夫されたことがあれば教えてください。

導入開発はコロナ禍に翻弄されました。キックオフをしたのが2020年2月で、その直後からコロナ禍になってしまい、導入開発における打ち合わせはすべてオンラインになりました。当時は今と違い、オンラインでの打ち合わせに慣れていませんでしたから、細かなニュアンスなどコミュニケーションが取りにくかったことを覚えています。

工夫した点としては、導入開発の効率化と導入後の業務の効率化を考え、当行では他のシステムとの連携は行なっていません。他行の事例をお聞きすると、よくシステムの連携が大変だったと話されます。当行は後々、連携できるものは連携すればいいと考え、導入開発でシステムの連携は行いませんでした。
実務的には例えば審査情報と契約情報はほとんど異なります。同一となるものは氏名と住所、保証番号と金額くらいです。住所も新築住宅の場合、ほとんど変更になります。金利が何%か、最終期限などの情報はありませんので、担当者が入力しなければなりません。システムで連携しても入力の必要がある情報が多いので、当行では連携をしないことにしました。そこで手間をかけて作り込むよりは、導入開発の効率を考えました。同様の理由で、導入後の業務において一手間増えてしまうお客様のマイページも設けませんでした。ただ、唯一連携ができればいいと思うのは、保証番号ですね。
連携しなかったもう一つの理由は、仮に同じ部署で申し込みから審査、契約、債権処理を行うのであれば、システムもシームレスである必要がありますが、実際にはそれぞれの担当部門が異なりますので、システムを連携する必要はほとんどないということです。

また、お客様への連絡を最初からSMSにしたのは正解だったと思います。先行して導入しはている銀行から、eメールが届かないお客様の割合が意外と高いとお聞きしていましたので、SMSにしました。逆にSMSがうまく届かないお客様にはeメールを送るようにしています。

「他のシステムとの連携は行いませんでした」と田丸 康一様
「他のシステムとの連携は行いませんでした」と田丸 康一様

── 導入前にはマニュアルの整備や研修などは行いましたか。

マニュアルを整備して研修会を実施しました。そして導入に先立って、住宅ローンの90%以上を取り扱うローンセンターとライフプランセンターに約2週間、テスト期間として自由に使ってもらいました。実際に使ってもらうことで操作に慣れてもらい、お客様の画面の変遷なども見てもらうことで、導入後のお客様への説明などに役立ててもらいました。
営業店では住宅ローンの取り扱いはほとんどありませんので、システム自体をローンセンターとライフプランセンターでの使用に限定して、営業店では使用できないようにしています。

4 .【導入の効果】 電子契約率が85%超

── 「融資クラウドプラットフォーム」の導入効果を教えてください。

1.電子契約率が85%超。
2020年10月に導入して、最初の頃は50%くらいからスタートしました。2021年4月には80%を超えて、それ以後は85%から90%くらいで推移しています。当初の想定よりは多いと思います。今まで通り紙の契約書でやりたいという方が一定数いらっしゃって、70%くらいになればいいと思っていましたので、思ったよりも多いと感じています。

2.契約事務の時間短縮。
事前に建築業者様を通じてお客様にお借入れ内容をお伝えしていますので、契約当日、お客様は要望通りに作られた電子契約書に電子署名をするだけです。契約書への記入ミスや印影の掠れなどをチェックしたり、そうした事務に関わる時間は短縮され、効率化につながっていると思います。

3.印紙代負担がなくなりお客様に喜ばれる。
電子契約により契約手続きを行うことで、印紙代が不要になりますので、お客様には喜んでいただいています。当行としてもランニングコストが必要なので、契約手数料として1万1000円をいただいています。これは新たな収益になっています。

中国銀行本店
中国銀行本店

5.【今後の期待】他行の導入事例や活用方法などの情報提供に期待

── セイコーソリューションズ並びに「融資クラウドプラットフォーム」への期待、リクエストなどありましたらお聞かせください。

「融資クラウドプラットフォーム」は住宅ローン単独で使用していますので、他の部署から照会があればどんどん使ってもらえればと考えています。他行の導入事例や活用方法などの情報提供、そして新たなご提案に期待しています。

 

中国銀行様、
本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

お客様プロフィール

◎中国銀行
URL https://www.chugin.co.jp
※ 取材日時 2022年10月

関連サービス

お問い合わせ

製品・サービスへのお問い合わせ、見積もりはこちら

mailお問い合わせ